モゴラーニャForever

虫の知らせで減塩梅干を切らしていると悟ったモゴラーニャは、忍び寄るゲルグロッツィがその手を柿ピーわさび味に伸ばした瞬間に、瞬間湯沸し器のごとく怒りだし、興奮のあまり全身の毛穴から湯気を発したかと思うと、すばやく身を翻しゲルグロッツィのバックをとり、いきなりジャーマンスープレックスをぶちかまして、そのままジャーマンスープレックスホールドに入った。

ブラックペッパー頚部の骨にヒビが入ってしまったゲルグロッツィは、どっしりとしていてねっとりとしている汗をかきかき、いたく苦しみ抜き、ぼそっとつぶやいた。

「女装をして町内一周だなんて」

骨折した足を引きずるヴォルフガングは、ボディペイントをしていれば裸でも恥ずかしさは軽減されるものだと力説し、黒塗りのままでの女装の必要性を強く訴えた。

それを聞いたゲルグロッツィは、両手で鰻を掴む練習をしながら、その手に掴んでいたあぶく銭の少なさにショックを受けつつも、慄然とした。

エゲレッチョ・ルンバ・イモビライザ姫は、いいんか帝国を平定した際、あぶく銭マニアになり、それまで大好きだったダイナモを生簀に放り投げたことは、少なからず知られている。
それを見ているはずだった執事パンダカイザーは、必死に老化防止の指の運動をしていた。彼の人差し指同士は、執拗なまでにぶつかり合い、しのぎを削っていた。そのため、ダイナモは一つ残らず闇鍋の具になったのだと村の老人連中は自慢げに話すものだ。

「目覚めよ、ダマランチ・レヴォリューションX!」

ゲルグロッツィはホールドされた苦しい体勢からダマランチ復活の呪文を叫ぶ。

静かな波の音と小鳥の歌声だけが聞こえていた。

しかたなしにヴォルフガングは説明した。

「最近呪文変更の通知が来てたぜ」

力を振り絞った叫びもむなしく、ゲルグロッツィはホールド負けを喫し、その筆舌に尽くしがたい悔しさに地団太を踏んだ。

勝利に湧くモゴラーニャ陣営では、前髪の長さを気にしながら、サーロインステーキにむしゃぶりつくモゴラーニャがやっかみ混じりに冷笑されていたが、なんとそれが皆が見たモゴラーニャの最後の雄姿であったのだ!

サーロインステーキはゲルグロッツィが用意した致死量のにんにく入りだったのである。
しかも、アーモンドの匂いもしたりとかしなかったりとか。
その匂いの凄烈さに無意識のうちにアハンエヘンオホンして、モゴラーニャはこう言った。

「壊れるほど食しても、3分の1も伝わらない」

ありがとう、モゴラーニャ。
さようなら、モゴラーニャ。
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by reddragon_samael | 2006-07-21 04:35 | モゴラーニャの冒険シリーズ