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わかった。
モカキリマンジャ郎は、蝶が舞うよりちょっぴり華麗ではないながらも、水没前の蟻が必死にばたつくよりちょっぴり懸命な感じで、それでいて、乾季に入ったサバンナの水がなくてああ大変な魚なみにピチピチしつつ、脂が充満した広場に登場した。
カール伯は、病死する直前の病人が、見舞いに来た人を力なく見るような視線の弱さで、モカキリマンジャ郎を見た。
モカキリマンジャ郎は宣言した。
「おれがモゴラーニャだ!」
それを聞いたカール伯は、目を見開くようなこともせず、脂の呑みすぎのために吐き気を催しつつも、力なくこう言った。
「モしか合ってないじゃん」
それを聞いたモカキリマンジャ郎ががっかりするより早く、懐かしのキャラ怪力モコチンが現れ、こう叫んだ。
「おれがモゴラーニャだ!」
それを聞いたカール伯は、やっぱり目を見開くようなことはせず、臨終前の病人のような白さでこう言った。
「モしか合ってないって」
それを聞いたモコチンが落胆して涙を流すより早く、くたばったと思われていた妖精アニャニャッチャがこう言った。
「おれがモゴラーニャだ!」
それを聞いたカール伯は、もはや目を閉じたまま、幽体離脱中の乙女のような具合でこう言った。
「モしか……ニャ?」
そこにブリーフ姿の数人の中年男性とともにダマランチが現れ、脂ドリンクを飲み干してからこう言った。
「おれがモゴラーニャだ!」
「…………」
カール伯は何も言わないまま冥途への途に旅立ったのだった。
そう、そういうわけでダマランチはモゴラーニャだったのだ。
モカキリマンジャ郎は、蝶が舞うよりちょっぴり華麗ではないながらも、水没前の蟻が必死にばたつくよりちょっぴり懸命な感じで、それでいて、乾季に入ったサバンナの水がなくてああ大変な魚なみにピチピチしつつ、脂が充満した広場に登場した。
カール伯は、病死する直前の病人が、見舞いに来た人を力なく見るような視線の弱さで、モカキリマンジャ郎を見た。
モカキリマンジャ郎は宣言した。
「おれがモゴラーニャだ!」
それを聞いたカール伯は、目を見開くようなこともせず、脂の呑みすぎのために吐き気を催しつつも、力なくこう言った。
「モしか合ってないじゃん」
それを聞いたモカキリマンジャ郎ががっかりするより早く、懐かしのキャラ怪力モコチンが現れ、こう叫んだ。
「おれがモゴラーニャだ!」
それを聞いたカール伯は、やっぱり目を見開くようなことはせず、臨終前の病人のような白さでこう言った。
「モしか合ってないって」
それを聞いたモコチンが落胆して涙を流すより早く、くたばったと思われていた妖精アニャニャッチャがこう言った。
「おれがモゴラーニャだ!」
それを聞いたカール伯は、もはや目を閉じたまま、幽体離脱中の乙女のような具合でこう言った。
「モしか……ニャ?」
そこにブリーフ姿の数人の中年男性とともにダマランチが現れ、脂ドリンクを飲み干してからこう言った。
「おれがモゴラーニャだ!」
「…………」
カール伯は何も言わないまま冥途への途に旅立ったのだった。
そう、そういうわけでダマランチはモゴラーニャだったのだ。
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by reddragon_samael
| 2007-05-19 04:11
| モゴラーニャの冒険シリーズ
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